厚生労働省 慢性疼痛診療システム普及・
人材養成モデル事業 九州地区

患者さんの痛みと向き合い、
熊本における診療連携の拠点病院として
活動しています。

熊本県において唯一の大学病院である当院は、慢性痛患者の最終的な紹介先としての機能を担っています。COVID-19感染拡大防止のため、県を越えての受診が制限されている現況では地域の受け皿としての役割が大きくなっています。痛みセンターとして、多職種からなるカンファランスを行っています。WEB会議形式とすることで、関連施設である熊本市民病院からも参加しています。薬物療法に加え、透視下、超音波ガイドによる神経ブロック、高周波熱凝固療法、パルス高周波通電などの侵襲的処置や、認知行動療法センターの研修を受けた医師と公認心理師による認知行動療法(第三世代のマインドフルネスやアクトを含む)、理学療法などを行っています。痛みセンターでは、他の医療機関と連携しながら集学的治療を行っております。

患者さんへ

怪我や病気に伴う痛みは誰もが経験します。一方で、病気が治ったにも関わらず痛みが残ることがあります。また、検査では異常がないのに痛みが続くことがあります。これらは慢性の痛み(慢性疼痛/慢性痛)と呼ばれています。痛みが長引くことで、気持ちが落ち込んだり不安になったり、怒りやすくなるなど、マイナスの感情が増えてきます。自分には何もできない、自分はダメだ、痛みは脅威だ、などのマイナスの考えが増えてきます。対人関係が悪くなったり、仕事や家事に差し障りが増えてきます。長い治療経過の中で、薬の副作用、注射や処置・手術を繰り返すことによる傷害が加わってきます。複雑化した痛みとそれに伴う生活障害の改善には、多職種による身体・精神・心理・社会面の評価と、心理療法や運動療法を併用することが有用とされています。患者さん一人一人にオーダーメイドの治療を提供します。

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医療関係者の方へ

平成30年度厚生労働省慢性疼痛診療体制構築モデル事業研修会「慢性疼痛と心理的アプローチ」を皮切りに、慢性疼痛診療についての知識を普及し、経験を共有する教育活動を行っております。医療施設勤務の医療従事者を対象に、九州大学病院集学的痛みセンター、一般財団法人日本いたみ財団と共催して、zoomオンライン会議システムによる慢性疼痛診療研修会を開いています。
また、これまで医師、歯科医師、心理士、鍼灸師の陪席による外来見学を受け入れてきました。

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